考え方の違い、経験の違い

私の農業

私は長年、デスクワークをし、毎月お給料をいただいていました。

少しだけ早く退職し、農業をしています。私は自然栽培という栽培方法で農作物を育てたいと考えています。今までの農業と考え方が違います。

父の農業

父の時代の農業は、生産性をあげて現金収入を得ることが大切でした。一家の大黒柱として父の両親、子供たちなど家族を支えていかなくてはなりませんでした。

農薬も肥料も除草剤も使用して、もちろん使う量はできるだけ少なくと考えているようでしたが、収量をあげたいと考えていました。

我家は専業農家でした。米作りが中心でした。たぶん米だけでは生活が厳しかったようなので乳牛を飼っていた時期がかなりありました。

何十年も農業をしてきた人から見たら、私のやり方は見ていてイライラするのでしょう。畑に草をはやさないようにするという考え方の反対をしています。

草にも活躍してもらっています。この暑い時に地表の水分を保存してほしいと思っているので、草はそのままにしてあります。種をまくところだけ処理をします。その草も種をうめた上に置いとくようにします。抜いた草は乾かして土に漉き込んで土の養分にしたいとも考えています。

長男はその家を継ぐものだという考え方に従うしかなかった父は、農業を積極的にしたかったわけではなかったと思います。何か農業でないことをしてみたかったのでしょう。なんとなくわかりました。

今振り返って私が思うことですが、昔の農業は自分たちで考えて何かをするということに大きな困難が伴った時代だったんだろうなと。ITが発達した今なら自分でマーケットを探すことができるかもしれません。自分から求めれば、そのものを探すことがはるかに簡単になったと思います。交通の便だってよくなりました。自分が学びたいと思えばそのような場所はあります。自分で自由に動ける部分が格段に大きくなりました。

昔は、政府からの指示に従うしかなかったように思いました。それが今の農業の衰退につながっているのではとも思います。

尊重することと考えを伝える事

私は、慣行栽培を否定するつもりは全然ありません。それは時代の流れの中で一番効率的な農業栽培として、それを選んで実施し、結果を出してきたのですから。何より家族を支える収入をえてきた実績は、それはとても素晴らしいことです。

ただ、それと違う方法を、私は選んだだけのことです。

そのことを将来的には理解してほしいとおもうけど、今は父と違う考え方で農業をしていることをただ伝えることが大切な時期なんだと考えています。

結果をだすしかない

自然栽培4年目の現状は、まだまだ収益を出すまでには至っていません。でも小さな自然栽培の畑は、だんだんいい畑になってきていると感じています。大きな畑はこれから・・・・。

とにかく、これだけの収量がとれたよと報告しながら、実績を積み上げていくしかありません。時間はかかるけど、その結果は必ず出ると自分を信じています。技術力、観察力、体力、精神力をつけて農業にいそしみたいと考えています。

投稿者プロフィール

八木裕子
八木裕子
当ブログを訪問してくださりありがとうございます。

私は、千葉県匝瑳市在住で、自然栽培で野菜を作っています、八木裕子です。

長いこと公務員をしていましたが、2012年3月に退職し、木村秋則自然栽培ふれあい塾で自然栽培について学び、現在もその自然栽培にこだわった農業をしています。

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