映画『学校』のモデルとなった先生の話を聞く

2ヶ月に一回ある講演会

千葉県大網白里市にある大里綜合管理株式会社では、2か月に1度著名な方を招いて講演会を開催しています。ねっと99夢フォーラム

今回2021年3月13日土曜日には山田洋次監督の映画『学校』の先生のモデルとなった方をお招きしての講演会がありました。

その前に映画『学校』を見ました。

『学校』は夜間中学のことを描いた映画でした。そこでの先生役を西田敏行氏が好演していました。この夜間中学校はいろいろな事情により学べなかった人たちが来ています。

若い人も、お年を召した人も、外国籍の人も同級生として学んでいます。

それぞれの人の背景を映画は見せてくれます。

西田敏行演じる先生は、生徒それぞれに愛情を持って接しています。喧嘩もしたり、言い争ったりするけど、それも含めてこのクラスは一体感があるなと感じました。

愛情を持って接する、そういう先生に出会えた生徒は、辛いことに出会ってもきっと乗り越えていける、そう思いました。

いい映画でした。

映画『学校』

松崎運之助氏講演

映画『学校』の黒井先生のモデルになった方です。

講演当日の写真を撮りそびれました。嗚呼。

映画撮影当時、出演者の方と撮った写真をご持参くださり思い出を話してくださいました。

この写真、左から2人目が松崎さんです

それと、教師になろうとは思わなかったけど、なった経緯などをお話しくださいました。

松崎さんは、学校の先生が大嫌いだったそうです。

幼少の頃、お母さんと松崎さんと弟と妹で暮らしていたのでお母さんが一家の生活を支えていました。お父さんは別の女の人のところへ行ってしまい、その時に家族で住んでいた家を内緒で売ってしまったとのことでした。そんなことができたことにびっくりしました。

お母さんと3人の子供たちの生活は貧しかったそうです。それでもお母さんが愛情をたっぷり子供達に注いでくれるので、松崎少年はお母さんが大好きでした。

小学校で持ち物検査があったそうです。ハンカチやテッシュなどを持っているかどうか調べられるのです。持っていないと教師が物差しで生徒の手を叩くというものでした。松崎少年は、いつも叩かれていたそうです。叩かれるだけだったら我慢ができたのですが、大好きなお母さんの事を悪く言われるのは我慢がならなかったと。そういうことがあってから、教師を軽蔑するようになったそうです。

学校帰り、幼い弟と妹を幼稚園に迎えに行くことが松崎少年の日課でした。むかえに行くと、そこで働く先生が松崎少年をいつも優しく向かえてくれました。おやつをそっと持たせてくれて頑張ってと励ましてくれた人でした。小学校の先生とは違う、このような優しさに、励まされ大人になっていくのでした。

中学を卒業して、夜間の高校、夜間の大学に進みました。夜間の大学在学中、教師になろうとは思わなかったけど資格は取っておきたいと思ったそうです。教職課程では教育実習が必須です。松崎さんは日中は働き、夜大学に来ています。

大学で、事情を話し夜教育実習ができるところを探してもらいました。働いて得た収入は実家に送金していたのです。だから働くのを休みたくないと。

大学事務局で夜間中学での教育実習を見つけてきてくれました。

教育実習に行った夜間中学でカルチャーショックを受けました。

結論、かっとうはあってもでも夜間中学校の先生になろうと決意しました。

松崎さんはおっしゃいました。学校という映画の8割は実話ですと。

あの映画が松崎さんを物語っていました。

熱いハートの松崎先生、お目にかかれて嬉しかったです。

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投稿者プロフィール

八木裕子
八木裕子
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私は、千葉県匝瑳市在住で、自然栽培で野菜を作っています、八木裕子です。

長いこと公務員をしていましたが、2012年3月に退職し、木村秋則自然栽培ふれあい塾で自然栽培について学び、現在もその自然栽培にこだわった農業をしています。

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