調理場という戦場 斉須政雄著 再読
読むたびに斉須政雄氏の凜とした生き方を感じられる
斉須政雄さんの書いた文章はどれも好きです。
この本は、斉須さんがフランスで修行しながら、料理人として色々なレストランで修業したときの記録です。そのお店で、斉須さんはどう考えて行動しフランスという外国でどうしようもない何かにぶつかり、しかし、それがフランスのそのレストランのやり方であり、フランスの客なんだと葛藤した日々のこと、そして、修行しているレストランでかけがえのない親友を得た話などが書いてあります。
色々なレストラン、オーナーの持ち味がレストランに現われています。そんな中、どれ一つとして同じようなレストランはありません。読んでいて苦しくなるようなレストランもありました。経営者が絶対になれ合いの職場にしないため、従業員のすべて(総支配人、支配人、料理長、料理をする人)を厳しい目でみていました。お客様に絶対に良いものを出す、そうでなかったら厨房にきて怒鳴って指摘するみたいな、怖い職場でした。
しかし、それを後で斉須さん自身が経営者になったとき、その厳しい経営者の経営哲学だったと述懐しています。そして経営者が他の誰よりも激務だったことを実感したのでした。
ヴィヴァロワというレストランで修業をしていたとき、ベルナールという親友をえました。彼は斉須さんに「マサオ、俺はいつか店を出す。そのときは、一緒にやろう」と言ってくれています。
そして、それは斉須さんが五店目のレストランで働いていたときに現実となります。ベルナールから電話がかかってきたのです。「レストランをオープンするから手伝ってほしいと」斉須さんにそれを断る理由はありません。
ベルナール、斉須さん、ベルナールの奥さんともう一人の四人でそのお店はオープンしました。ランブロワジーという名のレストランです。今では三つ星のなかなか予約の取れないレストランになっているようです。
私が斉須さんの書いたこの本を読んだとき、フランスに行ってランブロワジーで食事をしたいなと思いました。
斉須さんも東京の三田でコート・ドールというレストランを経営しています。とても清潔で凜とした雰囲気のレストランで私の中の一番好きなフレンチレストランです。
もう何年も行っていません。行きたいなー。
投稿者プロフィール
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当ブログを訪問してくださりありがとうございます。
私は、千葉県匝瑳市在住で、自然栽培で野菜を作っています、八木裕子です。
長いこと公務員をしていましたが、2012年3月に退職し、木村秋則自然栽培ふれあい塾で自然栽培について学び、現在もその自然栽培にこだわった農業をしています。
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