農業でbreak throughするには・・・

アイキャッチ画像は自然栽培で作った野菜です。時間が経過しての変化が分かる写真です。外から何も人工的に与ず、そのもの自身が自分で栄養を取ってきて育った野菜は腐るのではなく枯れていきます。農業を考えたとき、私にとってこれは、一つのブレークスルーでした。

農業について、BBTの科目の中で学ぶ機会を得ています。

BBTとは、大前研一氏が学長をつとめる通信制の大学のことです。
http://bbt.ac/
農業の問題は、収入が少ないことにあると考えます。だれでも働くのであれば、収入の多いところで働きたいはずです。農家の跡取り問題も結局はこのことが原因だと思っています。

農業は今まで国の関与がありすぎたと思っています。それも農業を知らない者と私は思ってしまいますが、国会議員や官僚が数値から政策を打ち出しているように思えてなりません。将来像をもって、政策を考えているというよりは、今ある問題を解決するためにはどうしたらいいか、その連続だったのではないかと思っています。国会議員にしてみれば、農業は、選挙での票田という考え方もあったのでしょう。将来のことより今にフォーカスしていた大きな要因だったように思います。

今は、少しは変化しているかもしれません。しかし、農業は依然、厳しい状況にあることに変わりはありません。今農業をしている高齢者の人たちがやめたら、新規就農者の少ない農業は、それをする人口を減らし、耕作放棄地が増え、農業が主な産業である市町村が消えていくのかもしれません。

少子高齢化の進んでいる市町村で人をむかい入れることで成功しているところをみると、限界集落であっても、その地で農業をする意欲がある人が希望したときに、住宅政策、地域住民に受け入れてもらえるような仕組みがあるところだということが分かります。やり方は人に来てもらう、しかし、来てもらう人は地域の一員としての自覚をもってここで暮らす人に限る。そうでない人には来てほしくない。

やり方はシンプルでした。しかし、そう持っていくまでの方法がそれぞれの市町村の知恵の出しどころだとわかりました。一人のキーパーソンがいてくれた、その場合、その人の属する組織で、協力者がいたことはとても大きな成功要員でしたが。また行政組織のトップがキーパーソンとなり強いリーダーシップのもと、行政組織がの職員が一丸となって動いた・・・。そしてその町の人たちも自分たちも何ができるか考えて動き出した・・・。行政と町の人の協同作業でよみがえらせた町があったのです。

しかし、そのような人たちは、やはり数は少ないです。現実には少子高齢化の市町村は多いままです。

農業をしている地域では、今まで人の動きというもが少なかったと思います。また外へでて学ぶという機会も少なかったと思っています。そうすると、長い間狭い地域で生活している、ITで世の中の動きを表面的にはわかることができても、腑に落ちて理解するということは、難しいのではないかと思います。

狭い地域だけで生活している人の意識が変わるには、時間がかかる仕事だと思います。つまり、外から人が移住してきて農業をしたいといっても、今までの人たちとの間を取り持つ仕組みがないことには、両者にとってけっして幸せではないのです。

この両者をうまくつなぐ仕組みを考える必要があります。そして両者とも分かりあうための努力が必要です。

農業の未来は決してバラ色ではありません。米に関していえば、現時点では、外国の米が入ってこない仕組みがあります。米は関税が788%かかっています。ウルグアイラウンドのときにこのように、日本は決めました。

これでは実質的に外国の米は日本市場に入ってくることは難しくなっています。

今、日本はTPP交渉をしています。TPP参加国は、以下の12か国です。
・オーストラリア
・ブルネイ
・カナダ
・チリ
・日本
・マレーシア
・メキシコ
・ニュージーランド
・ペルー
・シンガポール
・アメリカ
・ベトナムです。

もし、米の関税が撤廃されることがあったら、もしくは今ある関税よりはかなり低い関税で取引をすることになったら、日本に米が入ってくると思いますし、価格も安いものとなると考えます。

ウルグアイラウンドよりも対象となる国は小さくても、国内米農家への影響力は大きいと覚悟しています。

その時こそ、日本の米を作っている農業の分水嶺になると考えます。淘汰されるか、もしくは生き残るか。日本の農業者が極端に少なくなるかもしれません。

私は、日本の農業が生き残るには、経営規模のある程度の大きさと安全安心な農業栽培法、法人化により次世代に引き継げる仕組み、そのようなものが必要かと考えます。

全然ブレークスルーになっていませんが、少し農業について書いてみました。

 

投稿者プロフィール

八木裕子
八木裕子
当ブログを訪問してくださりありがとうございます。

私は、千葉県匝瑳市在住で、自然栽培で野菜を作っています、八木裕子です。

長いこと公務員をしていましたが、2012年3月に退職し、木村秋則自然栽培ふれあい塾で自然栽培について学び、現在もその自然栽培にこだわった農業をしています。

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